自己実現と社会貢献を志す人へ

先生&生徒のつぶやき

先生のつぶやき

2023.08.27

夢を持ち続けよう

執筆者:田坂 寛

みなさん初めまして。

2023年4月から新しく数学・国語の授業を担当しています、田坂と申します。

現在53歳ですが、何とこの年齢で中学生から思っていた“学校の先生”という夢を実現することができました。

どのようにしてこの夢がかなったかというと私は、自分の周りの人に自分の夢を語っていたからです。

そしてある日、高校の同級生から「高校で数学を教えてもらえないか?」という話があり、ほぼ即答でした。

夢はあきらめなければ必ずかないます。

そして“自分と未来は変えられます。”

私と一緒に夢を探して、その未来を楽しいものにしていきましょう。

 

2023.07.26

利他的偉人伝②「乃木希典~聖将と呼ばれた男~」

執筆者:藤原 彰将

香川県善通寺市には陸上自衛隊の駐屯地があり、その敷地内に「乃木館」という記念館が併設されています。

乃木とは、明治期の軍人 乃木希典将軍のことです。
生徒の皆にとっては乃木坂46の乃木坂という地名の由来になった人といった方が「へぇ~」と思うかもしれません。
今回は、そんな乃木将軍にまつわるエピソードを紹介します。

乃木希典将軍

乃木希典将軍は、54歳の時に日露戦争における旅順攻囲戦の指揮を執ることになりました。
遡ること10年前の日清戦争で旅順要塞を僅か1日で陥落させた実績を買われての抜擢でした。

しかし、ロシア軍が防備を固めた旅順要塞は、事前の情報を遥かに超えた強固な大要塞と化していました。

戦場入りしてからというもの、乃木将軍はほとんど眠ることもなく、食事も将官用の御馳走ではなく一般兵と同じものを食べ、皆と苦痛を分かち合いながら戦い続けました。

攻撃を仕掛ける度にロシア軍の集中砲火を浴び、大量の犠牲者を出しながらも、半年の激闘の末ようやく旅順要塞を陥落させることに成功します。

旅順陥落後、各国のメディアは、近代戦において有色人種が白人を倒した歴史上類を見ないこの戦いの結末を写真に収めようと、乃木将軍に対して撮影の要望を出しますが、乃木将軍は「ロシアの将軍に恥をかかせたくない」と拒否しました。
それでもと食い下がるメディアに対し、条件を出したうえで許可したのが次の写真です。

乃木将軍とロシアの将軍

この写真を見て、どちらが勝者でどちらが敗者かがわかりますか?

慣例上、敗軍の将は帯刀を認められないのが世界の常識でした。

しかし、乃木将軍は「勝者とはいえ敗者の尊厳を踏みにじることは許されない」と考え、敢えて皆が同列として写った写真を報道陣に使わせました。

この出来事は「水師営の会見」と呼ばれ、様々な国で乃木将軍の誠実な人柄が知られるきっかけになりました。

その後、敵将ステッセルはロシアで敗戦責任を追及され死刑を宣告されますが、それを知った乃木将軍はすぐにロシアに宛て、ステッセルがいかに愛国心を持って祖国のために勇敢に戦ったかを訴える内容の書簡を送りました。
その結果、ステッセルの処刑は取りやめ、シベリア流刑に減刑となりました。
さらに、遺されたステッセルの家族に対して乃木将軍は自らが亡くなるまで生活費を送り続けました。

多数の死者を出した日露戦争でしたが、乃木将軍もこの戦争の中で二人の息子を亡くしています。
戦後、日露戦争の英雄として、東郷平八郎らと長野県での講演会に呼ばれた際には、登壇を求められても断り、その場に立ったまま「諸君、私は諸君の兄弟を多く殺した乃木であります」と一言そう言って涙を流したそうです。
自分自身も家族を失った立場でありながら、それ以上に「自分の指揮で、多くの国民から家族を奪ってしまった」という自責の念を持ち続けていたのです。

戦後、乃木将軍は戦争で傷ついた兵士たちを収容する廃兵院に何度も見舞いに行き、多額の寄付をし、上腕切断者のための義手の設計に協力。
年金を担保として義手の製作・配布を行うなど、傷痍軍人の支援を精力的に行いました。

さて、乃木将軍が現在まで偉大なリーダーとして語り継がれているのは何故でしょうか?
歩兵第22連隊旗手として従軍していた櫻井忠温は後年、次のように語っています。

「乃木のために死のうと思わない兵はいなかったが、それは乃木の風格によるものであり、乃木の手に抱かれて死にたいと思った。」

弱者を虐げず、他人の悲しみを自分のことのように考え、損得を考えず人として正しい行いに徹する。

そんな乃木希典将軍だからこそ、多くの兵士の心を動かし、大事な局面での戦いに打ち勝つことが出来たのではないかと思います。

そんな乃木将軍の真っ直ぐな生き方は、現代を生きる私たちにも変わることのない大切な事を伝えてくれているように感じます。

2023.06.15

人は人との出会いで成長する

執筆者:副校長 山下 久夫

人は生きていれば様々な出会いがあります。
それは全て必然であり、偶然は無いです。
そんなことないよという方もおられるかもしれませんが、全て必然と考えてみてください。
これは何を意味するのかと言いますと、自分を成長させてくれるものなのです。
この世に生を受けた時に、私の両親はこの私を大事に育ててくれました。
だから今の私があるのです。
人との出会いはここから始まっているのです。

では次の出会いはどこで誰と出会いましたか。
皆さんは覚えていますか。
色々な出会いがあったと思います。
人は人と出会うと嬉しいこと、楽しいこと、悲しいこと、辛いことなどなど、様々なことが起こります。
その一つひとつが自分を成長させてくれるのです。
誰も楽しいこと嬉しいことばかり経験する人はいないのです。
悲しいこと辛いこともたくさん経験します。
どの経験も自分を成長させてくれます。
嬉しいことを経験すれば、同じことを他人にすれば喜んでくれますし、嫌なことを経験したら他人にしなければ良いのです。
同じ志を持つ人と出会うことができれば力を合わせて行動すれば良いのです。

今から3年前、私は奈良県にある学校に授業に行きました。
そこで3年ぶりに小野校長と再会しました。
その時、小野校長からRITA学園高等学校について色々とお話を聞かせていただき、数日後、今井理事長ともお会いすることになり、理事長からRITA学園高等学校の理念を聞かせいただいた時、その思いの素晴らしさにとても感動したのを覚えています。

やはり人との出会いは偶然ではなく必然だと感じました。
ですが、その出会いをどうするかは自分自身で考え、判断しなくてはなりません。
仮に悪い人に出会ったとしても同じで、どうするかは自分で判断するのです。
そんな時、自分の中でどうすれば良いかという判断基準をもつことが大事です。
この基準こそが最も大切です。
自分にとっても他人にとっても正しいものでなければなりません。
さらに大事なことがあります。
その基準は損得で考えるのではなく、善悪で考えるのです。
私がRITA学園高等学校に来たのは、自分の経験が生徒にとって役立つことになればいいなと思ったからです。
損か得かで考えていては良い方向に進むことはできません。
常に善か悪かで考えるようにしましょう。
多くの人と出会い、都度正しい判断で自分を磨き、素晴らしい人生を送りましょう。

出会い

2023.05.18

福島県訪問

執筆者:教頭 人見 敏史

5/14~5/15の一泊二日、経済産業省 藤田様、株式会社宮田運輸 建野様のご協力の元、今井理事長をはじめ、小野校長、山下副校長、髙橋事務長、奈良学習館の高木館長、そして本校と奈良学習館の生徒代表とで、福島県の双葉町、大熊町、富岡町に行ってきました。
東日本大震災から12年以上が経ちましたが、復興の道のりはまだまだだと実感しました。
廃墟となった家、無人の店舗、傾いた電柱、放射性物質を含んだ土の管理をする広大な敷地・・・・見るも無残な姿に驚きを禁じ得ませんでした。
それでも少しずつ少しずつ着実に復興は進んでいます。
何十年、いや百年先かは分かりませんが、きっと震災前以上に戻る日が来ると確信します。
そのために本学園は何ができるのか?今、利他の心を持って考える時です。

※福島訪問については、四国学院大学で5/28に開催されるパネルディスカッションで発表します。

福島第一原子力発電所 1~4号機建屋前
(於:福島第一原子力発電所 1~4号機建屋前)

2023.04.20

利他と幸福

執筆者:校長 小野 康裕

今回は「利他と幸福」をテーマにお話します。
人は、誰でも幸せになりたいと願っています。
どうすれば、もっと幸せに生きられるのでしょうか?

もっと親の財産があったなら幸せになれる。
もっと頭が良ければ幸せになれる。
もっときれいに生まれたら幸せになれる。
もっと有名だったら幸せになれる。
その答えは人によっていろいろな意見があると思いますが、私が導き出した答えは「利他的振る舞い」です。

“利他的”な振る舞いと“利己的”な振る舞いでは、どちらの方が、多く年収を受け取ることができるのでしょうか。
興味深い研究結果があります。

スウェーデンのストックホルム大学のエリクソン博士らの研究によると、「利己的な人と利他的な人との年収についてどちらが高いか」を研究するため、4,017人にアンケートを協力してもらい、寄付やボランティア活動などの度合いを質問し、利他的か利己的かを調べ、その後の14年間の変化を調べたそうです。

その結果、最初は同額の年収であっても、その後において、利他的な人のほうが年収の増加率が高くなっていくことがわかりました。
利他的な人の年収は、利己的な人の1.5倍でした。
つまり、利他的な人と利己的な人では、利他的な人のほうが年収を多く受け取る人が多かったのです。
この理由は、利他的な人のほうが、周囲に気を使い、困っている人を助け、自分ができることを手伝ったりすることで、周囲からの信頼が増し、その結果、重要な仕事を任されリーダーに選ばれることになります。
それが、昇進に繋がり年収にも差が出てくると結論を出しています。

利己的な人より利他的な人の方が信頼できると感じることは、誰もが良くあると思います。
自分勝手な行動をする人よりも、他者を思いやることができる人のほうが安心でき、信用できます。
いつも自分勝手な行動をする人が困ったとしても、自業自得と言われ、誰も手を差し伸べることをしません。
逆に、いつも利他的な行動をする人には、いざというときに他者が力を貸してくれます。
つまり、利他の心を持っている人は、このような人間関係(相互協力関係)が築きやすいことが、人生を幸せに生きることにつながるのではないでしょうか。

参照文献:『科学的に幸せになれる脳磨き』岩崎一郎から

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